技術情報

ADU-AS

新たなダンサ機構による張力変動抑制効果と低張力搬送の実現

ここでは、高精度エアダンサユニット「ADU-ASシリーズ」における張力変動抑制効果を紹介します。
ダンサに「ADU-ASシリーズ」を採用することで、張力変動を大きく抑制し、また、安定した低張力搬送を実現することが可能です。さらに高速搬送時の安定搬送にも有効であることが確認できております。

  • エアアクチュエータ
  • ダンサ
  • 張力変動抑制
  • センサ
  • 高精度化
  • 安定搬送
  • 低張力搬送
  • 高速搬送

<張力変動抑制試験:ADU-250-AS>

社内に所有しているテスト装置を使用して試験を行いました。巻き取りのセクションで、張力検出器制御・通常ダンサ制御・ADU-250-ASを切り替えて張力変動を計測し、比較しました。

通常搬送において張力変動を大幅に低減!

通常搬送における各制御の搬送制御精度を比較しました。ADU-250-ASによる張力制御では、張力検出器や通常ダンサと比較して、張力変動が半分以下と、大幅に抑制できていることがわかります。

<搬送条件>
● 基材  :PETフィルム 25μm
● 基材幅 :200mm
● 設定張力:5N
● 搬送速度:5m/min

低張力搬送で安定搬送を実現!

張力設定1Nの極低張力で搬送したときの張力変動を、通常ダンサとADU-250-ASで比較しました。通常ダンサと比較してADU-250-ASは、1/4以上張力変動の抑制効果があり、安定した搬送が実現できていることが分かります。

<搬送条件>
● 基材  :PETフィルム 25μm
● 基材幅 :200mm
● 設定張力:1N
● 搬送速度:5m/min

<張力変動抑制試験:ADU-1200-AS>

お客様のテスト装置にADU-1200-ASを設置させていただき、試験を行いました。巻き取りのセクションで、通常ダンサとADU-1200-ASを切り替えて張力変動を計測し、比較しました。

高速搬送でも安定搬送を実現!

通常ダンサでは搬送速度を上げるのに従って、張力変動が大きくなってきますが、ADU-1200-ASでは速度の変化による張力変動の変化がほとんどありません。高速搬送でも安定した張力で搬送できていることが分かります。

<搬送条件>
● 基材  :OPPフィルム 20μm
● 基材幅 :1000mm
● 設定張力:10~50N
● 搬送速度:5~200m/min

以上の評価結果から、従来のダンサユニットと比較して、大幅な張力変動の抑制効果が期待できることが分かります。
低張力搬送を必要とされる現場や、高速搬送時の安定搬送にも有効である結果が出ております。