Roll-to-Roll(ロール to ロール)は、印刷やラミネート、延伸、コーティング、ロールプレス、スリット加工など連続的な生産が必要な産業において重要な技術であり、生産効率向上やコスト削減に大きく貢献しています。
本記事ではRoll-to-Rollの特徴や用途、Roll-to-Roll搬送に張力制御が必要な理由と安定した搬送を実現するRoll-to-Roll装置に最適な駆動制御システムをご紹介致します。
技術情報
ドライブシステム
Roll-to-Roll(ロール to ロール)とは?特徴と安定した搬送を実現する駆動制御システムの紹介
目次
1. Roll-to-Rollとは(特長・用途)
2. Roll-to-Roll搬送に張力制御が必要な理由
3. Roll-to-Roll装置の安定搬送を実現する駆動制御システム
4. 最後に
Roll-to-Rollとは(特長・用途)
Roll-to-Roll(ロール to ロール)とは
Roll-to-Roll(ロール to ロール)とは、ロール状の基材(紙・フィルム・金属箔など)を巻き出し、加工部を通して再びロール状に巻き取る加工方式です。Roll-to-Rollは、枚葉方式と比較するとコスト削減、大量生産、連続処理、安定処理を可能とした非常に生産性の高い方式です。Roll-to-Rollは食品包装、医薬品パッケージ、建材、高機能フィルム、電子材、段ボール、二次電池材料などのさまざまな産業で必要とされます。
Roll-to-Roll搬送に張力制御が必要な理由
Roll-to-Rollは効率的な加工方式ですが、搬送で基材に与える張力には注意が必要です。パス長が長くなる場合、製品へのストレスが高くなり、シワ、ノビの発生や場合によっては破断してしまうケースがあります。中間駆動として基材搬送ローラを追加設置することで全体のストレスを低減(分散)することが可能ですが、駆動部が多くなることで複雑な制御を行う必要性が発生します。
Roll-to-Roll装置の安定搬送を実現する駆動制御システム
モータ駆動の完全同期制御を行うことで、製品のRoll-to-Roll生産における歩留まり向上、品質向上を実現できます。
当社の駆動制御システム(ドライブシステム)は、過去から培ってきた駆動制御技術をシステム化することにより、張力変動が少なく安定した搬送を可能にする製品です。独自の制御コントローラと装置別にカスタマイズしたソフトウェアパッケージ、モータ、ドライバなどを取りまとめてシステム構築を行い、制御盤と共に装置メーカー様に提供します。さらに現地調整までサポートし、最終的に使用されるお客様のご要望に沿った精度の実現を目指します。
駆動制御システム「System MXII」
大型装置「多様な機能を持つ複雑な制御構築」向け製品
ドライブシステムは他社に先駆けて完全同期制御を実現し、フィルムコータ、グラビア印刷機、ドライラミネータといった各種Roll-to-Roll搬送装置向けの制御用ソフトウェアをパッケージ化しております。当社の技術を集約した駆動制御システム「System MXII」は多数の軸間協調制御により、様々な装置構成に柔軟に対応します。
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System MXⅡ パンフレット資料
スマート駆動制御システム「System MXs」
小型装置「標準的な機能を持つ手軽な制御構築」向け製品
小型・狭幅装置の張力制御構築を手軽に実現できるシステム「System MXs」。プロの制御技術をパッケージ化してお客様にお渡しし、ソフト設計や調整作業などの工数削減に貢献します。
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最後に
本記事ではRoll-to-Rollの特徴と用途、Roll-to-Roll装置に必要な「駆動制御システム」をご紹介致しました。
Roll-to-Rollは生産性の高い搬送方式ですが、駆動モータの制御をシステム化し、搬送する基材の張力を安定化させることが非常に重要です。
既設装置の搬送精度の向上・安定化を図りたいなどご希望がございましたら、まずは当社へお気軽にお問い合わせ下さい。